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「不動産取引契約シリーズ」の第2回目は、「不動産の売買契約に関する知識」をお届けします。

 

不動産売買契約とは

不動産売買契約は、売主と買主の間で行われる法律にもとづいた契約行為です。売買契約の前に、不動産業者によって買主に対して重要な情報が書面で示されます

この書面は「重要事項説明書」と呼ばれ、不動産業者による調査のもとに作成されます。この書面をもとに宅地建物取引主任者資格者が、買主に対して説明を行うことが義務付けられています。

土地の購入は非常に重要なイベントであるため、気になることは細かいことであっても、必ず確認しておくことが必要となります。

事前説明がクリアになれば、いよいよ売買契約に移ります。売買契約とは、次に掲げる行為によって成り立ちます。

  • 売主と買主が合意のもと行う
  • 契約書を作成し、記名押印を双方が行う
  • 記名押印された契約書をもとに、売主が買主に契約書上の物件と所有権を売主に移転させる義務を負う
  • 買主は売主への代金支払義務を負う

 

法的規制のチェックポイント

土地を購入すればどのような建物でも建ててよいわけではありません。都市計画法や建築基準法を中心に、建築条件に関する様々な制約があります

したがって、土地購入の場合には売買契約締結の前に、建築会社や設計業者などと建てようとしている建物について、あらかじめプランを確認しておくことが失敗を防ぐポイントとなります。

以下、主に注目すべき条件について記します。

市街化区域/市街化調整区域

都市計画法上の概念で、市街化区域であるか、市街化調整区域であるかによって区域ごとに建築用途の制限があります。

医院は公共性の高い建築物であるため、一般の建物では建てることが難しい区域であっても、建築が許可される場合があります。建築の専門家を通じて、細かい条件を確認しておきましょう。

 

建ぺい率と容積率

建ぺい率とは、土地の面積に対して建物の面積がどれくらいの割合を占めるかを示した比率です。

また、容積率は土地の面積に対して延べ床面積の比率を示します。延べ床面積は、1階だけでなく2階や階段も含む、壁に囲まれた床の部分についてカウントします。広さが一定程度のバルコニーや組込み駐車場については除外されます。

診療科目によって必要な床面積が異なります。購入しようとしている土地が、こちらが望む条件を満たしているかどうか必ず確認が必要です。

また、建ぺい率と容積率は土地の用途地域によって条件が変わります。用途地域には、住居用、商業用、工業用などがあります。

 

接道制限

土地の前面に接する道路について、どのような道路があるかによって建築上の制約が生じます。

道路法によって定められており、国道・都道府県道・市区町村道のいずれかによって、緊急時の非難や消防活動に支障がないように条件が定められています。

また、建築基準法における道路とは
・幅が4m以上であれば、道路
・幅が4m未満であると、道路の中心線から2m以上さがった位置に敷地の境界線を定める
と定められています。したがって、前面道路が4m未満であれば、建築可能な範囲が狭くなることになります。

郊外型の医院では、患者さんが自動車で通院することが多くなっているため、車がスムーズに駐車できるかどうか、入れ替わりがうまく行きやすいかどうかなど患者さん目線で快適に利用できるように考える必要があります。

 

高さ制限

建築基準法では、特定の地域(低層住居専用地域)では、建築物の高さが10mまたは12mを超える建築は許可されないこととなっています。

その他にも高さ制限がある場合もあり、建物の形状にも影響するためこの点は業者とよく確認しておくことが必要です。

 

防火・準防火地域

建築基準法によって、防火地域または準防火地域の建物は、一定程度の耐火性能を持つことが義務付けられています。

建物の構造等に影響するため、建築にかかる金額が大きくなる場合もあります。地域によって条例もあるため、十分に注意しておきましょう。

 

不動産登記

色々な条件がクリアになって不動産売買契約が成立して、双方の行為が履行されると、不動産の所有権が移転したことを示すために登記がなされます。

契約履行後は、登記された登記簿謄本を確認しておきましょう。

 

税金の支払

土地や建物を所有すると、取得時、そして所有している間、様々な税金がかかります。これらの税金は高額になりやすいため、資金計画に盛り込んでおく必要があります。

取得時の税金は次のものです。

①不動産取得税(都道府県による課税。交換、贈与時も発生)

②登録免許税(登記に必要)

③印紙税(不動産売買契約締結時、建築業者との建築請負契約書締結時に因子を貼ることが義務付けられている)

その他、医院建築時には税金がかかり、建てられた医院に対しては固定資産税がかかります。もし、市街化区域内に医院がある場合には、都市計画税も支払わなければなりません。

 

次回は、「不動産賃貸契約」についてお届けします!

 

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