こんにちは。

ヘルスケアブログでは、医院開業を志すドクターのために、開業に役立つ知識や情報をまとめてお届けしています。

今回から「院外調剤シリーズ」をお届けします。第1回目は、「医薬分業の現状」についてです。

 

薬価差益について

まず本題に入る前に、「薬価差益」について押さえておきましょう。

以前は、薬の種類ごとに医療保険で公定価格が決まっていて、実際に患者さんが支払う金額と、医療機関が卸会社と交渉して仕入れる薬の値段には差がありました。そうなると、医療機関は薬を多く売ればその分だけ利益が出るため、もうけるために薬を多めに出しているのではないかという批判が出たのです。

問題解決のため、厚生労働省主導により90年代から医薬分業が本格的に進められました。処方せん発行は医療機関、薬の販売は調剤薬局。このように医薬を分ければ、それぞれの専門分野で経営を考えることになるだろうということです。

政府はこれを推進するため、診療報酬改定によって院外処方をすると医療機関はそれなりに診療費が確保できるようにしました。結果として、院外処方中心の体制へと推移し、調剤薬局が街中に増加することになったのです。

 

医薬分業率は71%

日本薬剤師会が公表した2016年度のデータでは、院外処方の枚数は約8億枚で、2003年の6億枚から比較すると、ここ10年くらいで60%増加しており、院外処方の傾向がますます進んでいると言えます。そして、医薬分業率は1992年の14%から2016年の71%へと、大きく様変わりしたことが伺えます。

医院・病院経営から考えても、薬価差が抑えられるなかで、医薬品購入・設備投資の費用を考えずに済みスタッフやスペースの確保、管理コスト、管理リスクなどが不要であることは院外処方が好ましいと考えられます。

ただし、地方の一部では院外調剤が十分に確保されていない場合もあり、どのような場所で医院開業を行うかによって、院内処方とするか院外処方とするかは、院長の医療方針や周囲の状況等を踏まえて総合的に判断することになります。

 

立地選定前に判断を

医院開業では、院内処方にするか、院外処方にするかは立地選定と建築計画前に決めておく必要があります

院内処方機能を持つには、建物のスペースやスタッフ確保、周囲に院外薬局があるかどうかなどを考慮しなければなりません。それが、立地選定や事業計画に大きな影響を与えるからです。

院外処方にする場合は、そこに出向く患者さんが不便でないように、アクセスがよく適当な調剤薬局との協力関係を築くか、薬局がなければ信頼関係のある薬局を誘致する必要があります。

 

面分業と点分業

院外処方を考えるうえでは、2つの考え方があります。

一つは地域に複数散らばっている薬局が、来院する患者さんのニーズに「面」で応えるパターンと、もうひとつは、診療圏が狭い地域密着型で調剤薬局も少なく、近い医院と薬局で協力する「点」のパターンです。

地域密着を心がける医院開業では、アクセスがよく利便性の高い「点分業」が主流であると言えます。

いずれにしても、信頼関係の築ける調剤薬局との協力体制が必要なことは言うまでもありません。次回は、医薬分業のメリットについて詳しくご紹介します。

 

開業サポート

東手城ヘルスケアモールでは、事業計画の作成など開業をお考えのドクターの全面的なサポートをおこなっております。

医院開業」についてご関心をお持ちの方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。

【関連記事】

開業までのステップ

医院開業のタイミング①~患者行動から考える

医院開業のタイミング②~資金繰りから考える

医院開業コンサルタントの活用①~コンサルタントの種類

医院開業コンサルタントの活用②~コンサルタントの支援スタイル

医院開業コンサルタントの活用③~悪徳コンサルタント

開業タイプの決定

立地選定におけるポイント その1

立地選定におけるポイント その2

不動産取引契約 その1

不動産取引契約 その2~売買契約

不動産取引契約 その3~賃貸借契約

不動産取引契約 その4~借地契約